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松木ご夫妻 コスタリカ紀行 ・・・その3
 コスタリカに着いて先ず思ったことは、最低限のスペイン語は丸暗記しておくべきだったと、いたく反省している。

◎市民の足と言われるバス料金は頗る安価で、サンホセからカルタゴまで約22kmあるが、一路線当たりの運賃が何と140コロン(40円そこそこ)である。 タクシーはと言うと、殆どの車がセコハンで、乗り心地は保証出来ないがやはり安 い。一定の距離まではメーターで行くが、それ以上になるとドライバーと交渉事になる ようで、スペイン語が話せないと無理である。お蔭様で、我々には強力なガイドT夫人が同行してくれたので、難無くクリア出来て助かった。

◎ホテルは本当にピンきりだそうだ。ちなみに、我々のために予約をしてもらった所は、市街の外れにあって、中心地まではさほどかからないホテルで、ツインの部屋で$40(朝食付き、勿論バス付き)と手ごろで、何の支障もなく十分エンジョイできた。

◎カルタゴ大聖堂は、イラス火山の麓にあり、二度の地震で壊滅してしまったが、  1926年再建されたと書かれている。ビザンチン様式の白亜の聖堂は回りの様子とは異なり、一段と目を引く。黒いマリア像として国内外を通して有名で、信奉者にとっては、掛け替えのない教会とのことである。柱には、聖書の中に出てくる弟子達の物語が画かれた額が掛けられていたし、熱心な信者数人が、何か祈りながらマリア像に向かって、膝で進み寄っていた。

◎イラス(インディオの言葉で「雷の山」)火山国立公園は、カルタゴ大聖堂の近くで、頂上までの観光料金をタクシードライバーと交渉する。彼は、9,000コロン(約 3,000円)と言い、値引きに応じる気はないらしい。標高差1,500mを3人乗せて登坂するなら致し方が無いと、車に乗り込む。頂上までは急勾配の斜面に牧場と畑が続き、農夫が一生懸命農作業している横を、もう限界かと思われる位いのエンジン音を轟かせ、エンジンオイルの焦げる匂いも何のその、急カーブする度に タイヤの軋み音を伴奏に火口を目指す。 駐車場に到着して、車外に出ると結構寒い。でも若さを誇るT夫人は長袖のTシャツ一枚、羨ましい限りである。めったに晴れることがないという火口は、コモエスタ セニョリタ・セニョルよろしく、大変なご機嫌で我々を迎えてくれた。この山は活火山であるが、963年以来沈静化しているという。何度もの噴火で縞模様の断層は何層ともなって火口湖に達し、その凄さを目の当たりにする。 火口湖は、直径1,050m、水深300mとか、更には、湖水の色の美しさに息を呑む。 それは鮮やかで、上から見下ろすと、透明なエメラルドグリンの大きな宝石が置かれているようにも見える。ただ素晴らしいの一語に尽きる。案内してもらった甲斐があり、記憶の一頁に遺すことができた。火口付近は標高3,000m位いあるのか、話をしながら歩くと息がはずみ、老いたのかと一瞬脳の中で葛藤が続く。まてよと、昔のアルピニストは思いついた。一気に登ってしまったので、軽い高山病にかかっていることを理解するのに時間はそうかからなかった。

◎コスタリカ大学植物園は、カルタゴからタクシーで5,6分ぐらいの所にあり、熱帯雨林として管理されているようである。入園者が少なかったせいか、少々心細くな った。でも、園の中には散策コースが施設されているので、矢印に添って歩けば迷 うようなことはない。ここでは、各種の蘭が育成されているので、開花時期には、さぞかし見事な花ばなを愛でることが出来るだろう。今回は、オフシーズンとあって、残念ながら念願を叶えられなかった。蘭以外では、多種類の竹林が存在し、篠竹から、日本で見掛ける猛宗竹よりはるかに太いものが点在していて驚かされた。

◎トル・トゥゲーロ(海亀産卵の海岸)は、カリブ湾に面したジャングル地帯で、クル ージングにジャングル探検にと冒険心を掻き立てられる。サンホセからバスで若干の時間を要するが、日帰りで探検心を満足させてくれるので、ツアーにのってしまった方が楽だ。ガイドがスペイン語・英語を巧みに操り、説明してくれて、少しは理解する事が出来て多いに楽しかった。人懐っこい彼らは、日本語で、サル、ワニ、ナマケモノ位いは覚えていて、時々我々を笑わせ、和ましてくれたし、ジャングルを守る博士でもあった。我々が何かを見つけ、観察に熱中していると、言葉が通じないながらも、ゆっくりと親切に説明をしてくれて、人は何処に住もうが変わりがないものと、その情にほだされた。イグアナ、サル、鳥類、爬虫類は肉眼で確かめられたが、ナマケモノだけは樹木の上の方で蠢くだけの被写体で、三倍の望遠カメラでもその実態が撮れなくて、今も なお残念でたまらない。ここで思い当たったのだが、植物の成長は著しく、樹木でも、葉一枚をとっても日本で見られるものの数倍は大きくて圧倒される。反対に動物の多くが小形で可愛らしく、色彩のきれいなものが多い。サルを見ても、毛並みが黒や黄色また白であったり、手にのってしまうものから、尾だけ長いものもいるが、いずれも小形種だ。ヤドク蛙に至っては、体長が10mm足らずで、色は真っ赤で愛敬があり、ぺットにとも思ったが、飼育が大変だろうと、そっと大きな葉の上に戻した。ジャングルの中はぬかっているので、それなりの履き物を準備すべきだと思った。

◎ゴルフ場は、サンホセ近くに四個所あるとのことだが、カリアリとロス・レイエスプレーを楽しんだ。自然を活かしたレイアウトで大変良いコースである上に、特にグリーンの調整が抜群で泣かされる。慎重なパットをしないと、ストローク数が増えるばかりだから要注意である。グリーンフィーが安いこととキャディフィー(一人ワンバッグ)も安いし、暑くならない午前中にラウンドを終えてしまうと言う。 

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